nanacara

nanacara for Doctor

ナナカラ フォー ドクター

昭和大学病院

昭和大学病院 | 小児科・てんかん診療センター 加藤先生

昭和大学病院 | 小児科・てんかん診療センター 加藤先生

ー いつもはnanacara に様々なご協力をいただき、本当にありがとうございます。
まず、このnanacaraについての印象をお聞かせいただけますか?

加藤先生:アプリはなんといっても「色」が可愛らしいですね。
特にスマホ世代の若いお母さんには親しみ易いようなので、私のほうからも紹介し易いですね。
また、nanacaraには医師向けサービスの“nanacara for Doctor”があって、発作のデータなどを共有できるのが、他社アプリに比べての強みですよ。
患者ご家族の中には他社のサービス(アプリ)を使っているお母さんもいらっしゃいますが、小さなスマホの画面で発作状況を見せてもらうよりも、パソコンやタブレットの画面で発作状況を確認できることは大きなアドバンテージですからね。

ー 大変に嬉しいお言葉です。
では、実際にどのような患者さんにご紹介して、ご利用いただいているのでしょうか?

加藤先生:全てのてんかん患者が対象という訳にはいきませんが、具体的には週に1回以上の発作がある患者を中心にご利用いただけるように心がけています。
このような患者さんの診療では、月単位といった長期間での発作の変化を捉えていくので、特に有効なサービスになっていると考えています。

ー それでは、月単位で発作の推移を確認するうえで、これまでの「紙」の発作手帳との大きな違いはどういったところでしょうか?

加藤先生:例えば、「3ヵ月」を超えての期間で発作変化の推移を確認するにはnanacara for Doctorが非常に見易いですね。
紙の発作手帳だと、電子カルテに別々に取り込まれるため数か月分をシームレスに見ることできず、発作の推移や比較が難しかったと言えます。
したがって『長期間で発作の推移』を追っていく必要のある場合には、パソコンでnanacara for Doctorのグラフを見るほうが圧倒的に便利です。
何よりも、期間変更などの操作性も含めて、すぐに必要なグラフや情報に到達できるので、ストレスが少ないところも利点ですね。

ー 加藤先生はnanacara for Doctorの画面を患者ご家族と一緒に見ながら診療を進めていると伺っているのですが。

加藤先生:そうですね。
長期間のグラフを一緒に確認することで、発作増減をご両親にしっかりと納得していただけるからです。
スマホ画面は小さいため、長期間の変化を把握しにくいといったデバイス上の特性もあるかもしれませんが、ご両親がお子さんの発作の変化に気づかれていない場合もあります。
そういった『気づき』をnanacara for Doctorを通じて共有することも、診療をスムーズに進めていくうえでは重要だと考えています。

ー 弊社としても、もっと多くの『気づき』をサポートできるようなnanacara for Doctorにしていきたいです。

加藤先生:是非ともお願いしたいですね。
特に、『睡眠と発作』の関係や『薬による効果』を具体的に分かるようにしてほしいです。
てんかんでは「睡眠障害」を併発している患者さんは多いですし、薬の「変更前後」や「量」による発作変化を把握できると嬉しいですね。

昭和大学病院 | 小児科・てんかん診療センター 加藤先生と林 泰臣
右:加藤先生、左:ノックオンザドア(株) 林

ー 「睡眠」「薬」と発作の関係については、2021年内に新しいメニューを展開予定ですので、是非ご期待いただきたいです!
最後になりますが、将来に向けて、てんかん診療分野に対するITの取り組みはどのようなことが求められるでしょうか?

加藤先生:ちょうど今、パラリンピックも行われていますが(2021年9月2日取材)、「ユニバーサルデザイン」のような考え方をさらに加速させていくには、ITが大きな役割を担っていると思います。
これは、てんかん診療のみならず医療領域においても同じであって、ITやAIが更なる正確性や信頼性のブレイクスルーに関わってくるはずです。
例えば、てんかん発作の予知なども含めて、患者一人ひとりのパーソナライズド・メディシンにおける『気付き』をITで強力にサポートしてほしいです。
そういった実現に向けて、我々のような医療現場と貴社のようなIT企業がもっと重なる範囲を一緒に創っていきたいですね。

ー 弊社としても、患者ご家族や先生方のお考えに耳を傾け、医療現場にフィードバックし、改善を続けることで、てんかん患者のQOLが向上できるようなサイクルに取り組んでいく所存です。
その際には是非とも加藤先生のお考えとお力を貸していただき、お互いの『気づき』の場を創っていきたいです。
本日は貴重なお時間を頂戴し、本当にありがとうございました。