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~みんなの本音聞いてみました~ nanacara インタビュー03
~みんなの本音聞いてみました~ nanacara インタビュー03

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今回のインタビューテーマ「てんかんと日常生活の過ごし方について」Point1:生活の役割分担では主にママがメインで行われていることが多いようでした。
が、パパもお風呂に入れたり外出時やお休みの日の食事などのサポートは頑張ってくれているようです。 Point2:情報収集は主にママ友やInstagramで繋がっている方から収集していました。しかし、支援学校でもてんかんをお持ちのお母さんがいなく、身近で話せる人がいないという声もありました。Point3:インタビューにお答えいただいた方全員が他のご家族と話す機会を求められていました。今の病気のことだけでなく将来のことや家族のコミュニケーションなどについても聞いてみたいという意見がありました。
インタビュー内容
01. 前田さん(仮名)ママ
プロフィール

患児年齢:2歳
疾患名:ウエスト症候群
投薬状況:
サブリル/ダイアップ/トリクロリール(睡眠薬)
重積発作時はダイアップを使わず、トリクロリールで眠らせて発作を抑える。
Q:日常生活で工夫していることがあればおしえてください
A:子どもが過ごしやすい環境づくりを意識しています。
気管切開があるため加湿コントロールに気をつけたり、夏に寝るときはマットレスの中に風を通して汗や体温による蒸れを低減させる快眠マットSOYOマットというものを使っています。
夏の外出時は、バギーに冷却シートをつけて対策をしたりもしています。
また、うつ伏せリングを腕につけて前傾姿勢や前もたれの姿勢の補助にするなどもしています。

Q:生活で困っていることは?
A:些細なことが大きなことにつながるため、子どもの心配が常に絶えないことですね。 いつも入院を意識した生活を送らないといけないですし、自分の時間が少しできたとしても休憩タイムとして使っている状態です。
復職したいですが今の状況では子供から離れることが難しいと思っています。

Q:家族での生活の役割分担があれば教えて下さい
A:基本的にはすべて私がやっています。パパは休みの日にお風呂をいれるくらいですね。家事分担については冷戦中です(笑)

Q:お子さんとのコミュニケーションや遊び方について教えて下さい
A:楽しそうなときに目を丸くして、舌をだす表情をします。本当に楽しんでいるのかはまだわからないです。

Q:休日の過ごし方を教えて下さい
A:パパと子どもと3人で近所の公園にお出かけすることが多いです。 温泉に旅行にいくこともあります。

Q:普段の情報収集の仕方をおしえてください
A:Instagramで他のお母さんたちとつながっています。情報発信してくれるお母さんに聞いたり、発信内容をみて参考にしたりしています。会いたいですが、遠方なのでなかなか難しいですね。児童発達支援の方でも話せるお母さんがいるので、情報交換しています。

Q:他のご家族に聞きたいことや、話したいことがあれば教えて下さい
A:治療についてはもちろん、家族の本音・家族間の協力などリアルな声を聞いてみたいです。また、将来を見据えたお話なども聞いてみたいです。
同じ状況の親御さん同士だと悩みを共有するだけになったり、年上の先輩は情報を渡すだけになってしまうので、お互いにメリットがあるような形になればいいと思います。例えば年代が違う家族同士や異なる状況のお子さんをお持ちの方で、お互いに有効な情報交換をできる場所があったら良いなと思います。

【お話を聞かせていただいて印象に残ったこと】
積極的に情報収集をし、寝返りができなかったり、気管切開をしているお子さんのために快適に過ごせるグッズを見つけてきて試しているママの姿が印象的でした。
お風呂が好きなお子さんのために温泉旅行を計画し、車移動も苦にならないよう体にあったチャイルドシートを使うことで休日を楽しんでいらっしゃいました。(nanacara山口)

02. 井上さん(仮名)ママ
プロフィール

患者年齢:20歳
疾患名:レノックスガストー症候群
投薬状況:
治験薬含め3剤/レスキュー薬無し/睡眠薬(深い眠りにつくよう処方)
Q: 生活で困っていることは?
A: だんだんと娘の体も大きくなり、お風呂場で発作が出た時はパパでないと持ち上げるなどの対応が難しくなってきています。
成長とともに、娘自身が感情を訴える方法がないことも困っています。
痛いのか、気持ちが悪いのか、場所はどこか、生理でだるいのか、お腹が痛いのか、違う理由なのか・・・原因がわからないので痛み止めを飲ませるかどうかも迷ってしまいますね。パパと弟の願いは「娘の言っていることが分かるようになりたい」です。

Q: 家族での生活の役割分担があれば教えてください
A:基本的には私が担当することが多いです。
外出時や外食の時のサポートもパパが担当してくれます。
また、娘は2歳下の弟(18歳)のことが大好きで、弟も発作の記録を一緒してくれます。
家族の中でも弟だけが唯一お姉ちゃんの発作が、倒れる発作か倒れない発作か判断がつき、「倒れるから支えないとヤバいで」と教えてくれます。
私にもパパにも分からない弟だけの能力なんです(笑)

Q: お子様とのコミュニケーションや遊び方について教えてください
A: 最近はお気に入りの学習カードと雑誌や絵本を広げて、ずっと見ながら触っています。
選ぶ本にも彼女なりのこだわりがありそうです。私には分からないのですが(笑)

Q: 他のご家族に聞きたいことや話したいことがあれば教えてください
A: 施設を決めるときにどうやって情報収集などをしているか、決め方などを聞いてみたいです。
私は周りに娘より小さいお子さんを持つママが多いので、施設を決める時に情報収集を自分自身ですることがとても大変でした。

【お話を聞かせていただいて印象に残ったこと】
家族仲が良く、娘さんを中心に家族の絆がとても強いなと感じました。娘さんの意見を尊重しつつ、快適に楽しく日常を過ごそうとされている家族の良い雰囲気がお話を聞きながら私にも伝わってきたことが印象的でした。(nanacara坂本)

03. 加藤さん(仮名)ママ
プロフィール

患者年齢:23歳
疾患名:レノックスガストー症候群
投薬状況:
臭化カリウム/マイスタン/セレニカ/ダイアップ/トラゾドン(睡眠薬)
→睡眠薬を飲まないと2日間起きている
→以前はサイレースを飲んでいたが耐性ができた
Q: 食事面で工夫していることがあればおしえてください
A: 昔は食べることに興味のない時期もあり、その時は牛乳に助けられました。今も牛乳は大好きです。
今では食べることが大好きな娘ですが、発作で倒れて前歯を失い咀嚼が苦手です。
自宅での食事はあまり噛まなくても食べられるものを用意することが多いです。
好物はハンバーグで、カレーや麺類は飲み物です(笑)
ミキサー食にすると怒るので、食べ応えを感じられる刻み食で毎食楽しんで食事をしています。

Q: 生活で困っていることは?
A: 睡眠剤を飲まないと平気で丸2日間くらい起きていることがあります。
起きている間はずっと歩き回るので、発作が起きないか不安になります。
今は薬を飲むと寝てくれますが、以前服用していた薬に耐性ができてしまって眠れなくなってしまった時は困りました。

Q: お子さんとのコミュニケーションや遊び方について教えて下さい
A: 知的レベルが生後8ヶ月程の娘は、ガラガラ音が鳴るおもちゃやタンバリンが好きで単純な動作しか出来ないと思い込んでいたのですが、生活介護の見学に行った際に視線入力でピアノの音階を上手に弾いて楽しんでいる様子を初めて見て驚きました。
そんなことまで出来るようになったんだ、と新しい発見があり成長を感じられ嬉しく涙が出そうになりました。

Q: お母さんはお仕事をされていますか?
A: 下の子が保育園に入り、娘のデイサービス利用が整ってから働くようになりました。
私にとって仕事の時間は良い意味で家庭のことを忘れられる時間で、生活にメリハリがついたと思います。
去年12月から学校に通い、介護福祉士の資格を取るために勉強中です!
この資格を頑張ろうと思えたのも娘がいてくれたからと思っています。

Q: 他のご家族に聞きたいことや話したいことがあれば教えて下さい
A: 支援学校の先生と話す機会はあっても、てんかんをお持ちのお母さんと話す機会は少ないので同じ年齢や疾患のお母さんと繋がりたいと思います。
そんな機会があれば、子供の興味を引くためにどうしたらいいか、発達に関してどんなことをしている、など聞いてみたいです。

【お話を聞かせていただいて印象に残ったこと】
娘さん含め3人の子育てをされているお母さんが、「仕事をすることで、仕事は仕事。家は家。と生活にメリハリがついた。」
「昔は放課後等デイサービスなどもなかったが、今は福祉制度が整い始め仕事の時間を持てることに感謝している」とおっしゃっていた姿が印象的でした。(nanacara山口)

04. 山田さん(仮名)ママ
プロフィール

患児年齢:12歳
疾患名:レノックスガストー症候群
投薬状況:
睡眠薬含めたくさん
Q: 生活で困っていることは?
A: 今年初めにコロナにかかってから、入退院を繰り返しており現在も入院中です。
入院生活が長くなると、娘も以前出来ていたことが出来なくなり笑顔も減っています。
また、住んでいる地域ではデイサービスの入浴介助の予約が空いておらず、訪問入浴介助でも朝の時間しか空きがなく困っています。

Q: 家族での生活の役割分担があれば教えて下さい
A: パパはとても積極的に娘のお世話をしてくれます。
休みの日の前は娘とパパが一緒に寝ますし、お休みの日はご飯も作ってくれます。
おでかけが好きな娘のために、休みの日は長距離を運転して遊びに連れていってくれます。
寝不足の時は運転に支障が出ないか私はヒヤヒヤしてしまいます(笑)

Q: お子さんとのコミュニケーションや遊び方について教えて下さい
A: パパが大好きな娘は、入院中でもパパが来てくれると大喜びしています。
発作の時も以前は「ママ」と声を出していたのですが、いつの間にか「パパ」と言うようになりました・・・(笑)

Q: 休日の過ごし方を教えて下さい
A: 一緒に旅行や出かけられるイベントは興味があるので積極的に参加しています。
通っているデイサービスでおでかけイベントが月1回あるため、可能な時は参加するようにしています。

Q: 日頃はどのように情報収集をされているか教えてください
A:ママ友や、往診の医師・歯医者から情報収集をすることが多いです。

Q: 他のご家族に聞きたいことや話したいことがあれば教えて下さい
A: 治療と日常生活のバランスについて聞いてみたいです。
どこまで発作を無くせるか、止めると寝てしまう、などどこで折り合いをつけているのか他のご家族に聞いてみたいです。

【お話を聞かせていただいて印象に残ったこと】
今回入院中の病室からお話を聞かせていただきました。 入院先の静岡県はママも娘さんもとても水が合うようで、できるなら移住したいくらいと本気で考える程だそうです。(nanacara坂本)

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