nanacara

nanacara for Doctor

ナナカラ フォー ドクター

大阪母子医療センター

大阪母子医療センター | 小児神経科 鈴木保宏先生

大阪母子医療センター | 小児神経科 鈴木保宏先生

ー 「nanacara for Doctor」を院内で率先してご利用いただき、また他の先生方へご紹介もしていただき、本当にありがとうございます。
今回は「nanacara for Doctor」をご利用になった感想をお聞きしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

まず、現在どのように「nanacara for Doctor」をご活用されているのでしょうか。

鈴木先生:電子カルテの横にiPadを置いてそのiPadで「nanacara for Doctor」を見ていますね。まだ使い始めて1年くらいですが、最初の頃は診察時にiPad見て、診察終わったらpdfに印刷してスキャンしてもらって電子カルテに保存していましたが、いまは、まずメディカルクラークさんに印刷してもらって、その紙を見ながら診察しています。結果的に印刷してスキャンするので最初に印刷しておこうという感じですね。効率よく使わせてもらっていますよ。

大阪母子医療センター | 小児神経科 鈴木保宏先生

ー クラークさんがいるとそのような使い方もあるのですね。診療時に印刷した紙やiPadの「nanacara for Doctor」をご利用して、どのような効果がありましたか?

鈴木先生:例えば、きっちりとした患者ご家族だと、あったことをすべて伝えようとされます。何月何日何時何分にこういう症状が何回出た、---- とか。それを限られた外来診察時間では電子カルテに入力することはできません。でも実際は、親が伝える情報と医師が必要な情報って少し違ったりするんですね。その点で「nanacara for Doctor」だと診察に必要な情報が一発で手に入るし、その情報を見ながらお話ができる。動画を見るのもとても便利ですね。

その時間が短縮されたことで、他のこと、例えば薬の説明だったり、障害のある方だったらいままで聞けてなかった生活で困っていることだったりが聞けるようになりましたね。これはある意味で診療における“働き方改革”になると思っています。

ー 働き方改革ですか。確かに、問診にかかっていた時間が短縮されるというだけでなく、いままで聞けてなかった、もしくは患者ご家族からすると言えてなかったことも診察時にコミュニケーションできるようになったということですね。
ご利用前には想定していなかった使い方や効果はありましたか?

鈴木先生:そうですね、コロナ禍で電話診療にも役立つツールです。てんかん診療というのは、基本的には聴診器がいらない病気です。また、診察時に発作を直接見ることはあまり経験しません。電話で発作状況を問診していくのではなく、「nanacara for Doctor」で短期間に正確な情報を得ながら電話診療ができるのは画期的でしたね。
発作型が判断できないと、正しいてんかん症候群の診断と治療にたどり着けないので、どういった発作なのかを正確に教えてもらえるのが診療にとても重要なんですね。アプリで記録した情報が、動画もそうですけど、そのまま「nanacara for Doctor」で見られるのできちんと情報を把握できるのがとても助かっています。

ー 「nanacara for Doctor」は遠隔診療という場面でも活躍できているのですね。
現在はどのくらいの患者さんの発作状況を「nanacara for Doctor」で確認されていますか?

鈴木先生:まだまだ少ないです。いまだと5-10人くらいですかね(2022年8月取材時)。もっと使っていましたが、発作が止まったらnanacaraの記録も止めちゃって、役目が終わっちゃうという感じですね。
小児のてんかんの場合は親の年齢が若いので、ただパンフレットを、これ読んでおいて、と渡しているだけですが、次の診療ではきちんとnanacaraでつけて来る方が多いですね。私自身はあまりスマホは得意ではないけど(笑)、「nanacara for Doctor」を使い始めてからは、とてもいいなと思っています。

ー 患者ご家族へのご紹介、ありがとうございます!
最後に、「nanacara for Doctor」に期待することやほしい機能などがあれば教えてください。

鈴木先生:あくまでもシンプルが一番ですね。使いやすさが一番。あれもこれもと機能追加するとだんだん使えなくなる医師も出てくるんじゃないかな。
少し考えていたのが、例えば喘息、片頭痛だと、気圧とか、お天気で症状がでるとかの研究がされているんですが、nanacaraのビッグデータを用いれば気圧変動とてんかんの頻度の関連性とかいう研究も出来そうですよね。診療だけではなく、そういった分野にも期待しています。

ー ありがとうございます!
今後も 『nanacara』 が患者ご家族に寄り添えるよう、患者ご家族や先生方の貴重なご意見をサービスに反映させていきたいと考えています。
引き続き、鈴木先生にはより一層のご協力・ご指導を頂戴いただけますと幸いです。
本日は貴重なお時間を頂戴し、本当にありがとうございました。