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nanacara for Doctor

ナナカラ フォー ドクター

大阪大学医学部附属病院

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 平田雅之先生

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 平田雅之先生

ー いつもnanacara for Doctorをご活用いただきありがとうございます。

平田先生には、脳神経外科医として、nanacaraをどのような患者さんにどのようにご案内いただいているのか、そしてどのようにご利用いただいているかをお伺いできればと思います。よろしくお願いします。

早速ですが、先生は外来で何人くらいの患者さんを診療されていますか?

平田先生:阪大病院では週に一度、平均10人程度診察を行なっています。てんかん患者さんは時間をかけて診療することが要求されると思っているので、初診の患者さんであれば1〜2時間じっくり診察することもあります。薬を処方して発作が落ち着いているような患者さんは5分程度で終わることもあります。

ー 初診の患者さんに1〜2時間かけて丁寧に診察されているのですね。患者さんが安心して治療に臨む気持ちになりそうですね。
多くの患者さんを診察される中で、先生はどのように患者さんへnanacaraをご案内していただいているのでしょうか。

平田先生:パンフレットを渡して「こんなことが記録できるから見ておいてくださいね」と言うだけで大体の患者さんは記録できるようになりますね。実際に発作が起きてからではうまく記録もできないと思うので、発作が起きる前から記録の練習をしておくようにも伝えています。
案内した患者さんに関してはカルテにその旨を書いておいて、次回来院時に記録をしたか声をかけています。記録していれば連携して発作状況をnanacara for Doctorを通じて一緒に確認しています。毎回、紙に几帳面に発作の記録をして来てくれる患者さんもnanacaraに変えると発作の記録が楽になると思うので紹介しています。
スマホが苦手で使いこなせない方もいるので、実際に使ってくれる患者さんは2/3くらいですかね。

ー そうなんですね。nanacaraで発作を記録しているのはどのような患者さんでしょうか?

平田先生:20代から50代の患者さんが多いと思います。難治性てんかんの場合はなかなか一人で来院される患者さんは少ないですが、親御さんが記録してくれる場合も多いですね。
動画が記録がしにくいという患者さんのコメントが多いですね。撮り方がすこし分かりにくいのかな?動画が撮れない場合も、発作のグラフを主に見ています。難治性てんかんの患者さんの場合、治療効果が分かりやすいです。外来ではnanacaraを確認すれば患者さんとスムーズに話ができます。

ー 患者さんご自身もそうですが、ご家族もご利用いただいているのですね。
nanacara for Doctorのご利用前後で変わったことはありますか?

平田先生:ドラマチックに変化がある、というわけではないですが、あったら使う便利グッズ、ですかね。発作が起きた時にボタンを押すだけで済むので、患者さんとしても記録をしやすくなったと思います。その都度紙にどんな発作が何時に起きたかを書かなくて済むじゃないですか。その記録を医者側も紙より見えやすい形ですぐにグラフで発作を比較できるので便利だなと思いますよ。外来での問診がスムーズにできます。

ー 紙の手帳ですと、診察室に入ってから発作状況を把握するだけで時間を要してしまうというお声を他の先生からもお聞きするので、「グラフで一目でわかる」というのは先生方の診察時間短縮につながっているということを知ることができました。

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 平田雅之先生

ー 最後になりますが、先生がてんかん診療における課題と感じていることはありますか?

平田先生:脳波や脳磁図などの判読や解析に時間がかかることですね。脳波の判読は外来で行う場合が多いのですが、急いで見れば正確に判断できない可能性がありますし、時間をかけると患者さんを待たせてしまうじゃないですか。脳磁図の解析には3〜5時間もかかってしまいます。個人的な印象としては手術をするより負担が大きいです。こんなに時間がかかる臨床検査は他にないと思います。AIで自動判読とか、せめてアシスト機能があるだけでもかなり変わるかなと思っています。

ー 判読や解析にそれだけ多くの時間がかかるのですね。先生がおっしゃるようなアシスト機能が付くと、患者さんの待ち時間の短縮・医療者側の負担軽減に直結しますね。

本日は貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました。
今後も患者・ご家族のQOLの向上の一助になるよう、より良いサービスを創っていきます。

(本文中にはないですが、平田先生が医師を志したきっかけや脳神経外科医になった理由なども伺わせていただきました。貴重なお話をありがとうございます!)

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 平田雅之先生
向かって左から、ノックオンザドア(株)村上、平田先生