nanacara

nanacara for Doctor

ナナカラ フォー ドクター

大阪大学医学部附属病院

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 クー ウイミン先生

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 クー ウイミン先生

ー いつもnanacara for Doctorをご利用いただき、ありがとうございます。
今回は、脳神経外科医として、nanacaraをどのような患者さんにどのようにご案内いただいているのか、そしてどのようにご利用いただいているかをお伺いできればと思います。よろしくお願いします。

クー先生はどのような患者さんにnanacaraをご案内していただいているのでしょうか?

クー先生:nanacara for Doctorを申し込んだ後、ほぼ全員に案内しました。でもなかなかやる気にならない人もいまして、いまはある程度熱心な患者さんやスマホの扱いに慣れた患者さんがnanacaraで発作を記録してくれています。外来では1日平均20人診察していますが、5〜6人がnanacaraを使っていると思います。(2023年11月取材時)

ー 実際に先生が紹介してnanacaraをご利用いただいている成人の患者さんは、ご自身で発作を記録しているのですか?

クー先生:基本的にはご自身で記録をされている方が多いです。発作の予兆を記録している人もいます。家族共有機能についても私の方で説明しているので、家族と同居していて理解のある親御さんですと、家族間で共有して記録をしてくれる方もいます。そうするとより正確な発作情報が分かりますが、同居していない患者さんもいるので全員ができるわけではないですね。診察室に来るのは、成人の多くはご本人だけ、子供の時から発作がある患者さんの場合は親御さんと来ていますね。割合的に半々くらいでしょうか。

ー 成人の患者さんはご自身で動画などが撮りづらい分、予兆の記録でご活用いただいているのですね。
そして、家族共有機能も先生からご説明いただいているのですね!?ちなみにnanacaraをどのように案内されているのですか?

クー先生:最初の頃はどんな反応かわからなかったので、パンフレットに書いてあるスマホ画面を見せて、このボタンは発作の回数の記録、こういう風に設定して使うとこんなことができるよ、と発作の記録の仕方や家族共有機能について詳しく説明します。それ以外の睡眠などの機能は説明しないですね。そこまで求めてはいないですし、患者さんも負担になると思うので。

アプリの利用も、もちろん強制ではないので、使うかどうかはご自由ですよ、と言っています。あとは、記録したものを医師が毎日見て緊急時に対応してくれる、と誤解されないよう、診察に来る前の日ぐらいしか見ないですよ、ということも最初に説明しています。

説明は大体5分くらいですかね。診察時間15分の中での5分は大きいですが、そこを我慢したら後が楽になると思います。

ー 先生にそのようにシンプルに説明をしてもらい、診察前には見てもらっているという安心感も重なりご利用いただいているのかもしれませんね。
nanacara for Doctorはどのようにご利用されているのですか?

クー先生:診察時にも使いますが、常時閲覧機能を使って診察日前日に予習として使うことが多いですね。これまで診察時に問診で把握していた発作情報を、事前に確認できるのが凄く便利だと感じています。患者さんが来院前に発作の増減を把握できるので、薬剤変更なども前日から考えられるようになりました。その結果、診療時間の短縮にも繋がっていると思います。てんかんセンターとしての患者数も増えているので、トータルの時間は変わらないですが、利用前だといまの患者数は対応できなかったかもしれませんね。

機能で、一番使っているのは発作の回数や種類がわかりやすい発作グラフですね。電子カルテから仮想的にインターネット接続をしてnanacara for Doctorを使っているので、発作グラフをキャプチャーしてそのまま電子カルテの方に反映させています。画面キャプチャできるのはとても便利です。他の病院でやるときはそれができないので、事前にnanacara for Doctorの画面をプリントアウトして診察室に持って行っています。
あとは何時頃に発作が多いのかを把握するために24h発作表も見ますね。そこで午前中に発作が多いということであれば、朝の薬の量を調整したりすることもあります。

ー 実際に診察の場面でお力になれているのであれば嬉しく思います。
最後に、多くの患者さんにnanacaraをご利用いただくために必要なことは何だと思いますか。

クー先生:患者さんはできるだけシンプルに記録ができるといいと思います。発作の記録は、医療の発作定義に基づいて記録してもらうと医者側は分かりやすいけど、患者さん側はわからなくなって記録しないことに繋がってしまいます。診察時間も限られているので、医者側もわかりやすく必要な情報がパッと見られるのが良いと思います

ー 簡単にそしてわかりやすく継続して記録のしやすいアプリ、ということですね。
患者さんがシンプルに記録でき、先生の限られた診察時間の中で、必要な情報がわかりやすくシンプルに見られることが重要と理解しました。

今後も患者・ご家族のQOLの向上の一助になるよう、クー先生の貴重なご意見を反映し、より良いサービスを創っていきます。
本日は貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました。

大阪大学医学部附属病院 | 脳神経外科 クー ウイミン先生
向かって左から、ノックオンザドア(株)山口、クー先生、ノックオンザドア(株)村上