みんなの本音聞いてみました nanacara てんかんインタビュー

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第9話 リスクを知った上での決断



(1)​焦点切除手術に​向けて​準備を​進める​中で、​娘の​病気の​正体が​少しずつ​見えてきました。


(2)娘は​脳全体に​原因と​なる​素因が​散らばっている​タイプだったのです。


(3)つまり、​今回の​手術で​1箇所を​切り​取っても、​完全に​発作が​ゼロに​なるわけではない。


(4)それでも、「一番​大きな​悪さを​している​場所を​切る​ことで、​症状は​格段に​良くなる」と​いう​強い​期待が私の中には​ありました。​


(5)​​しかし、​期待の​裏には、​あまりにも​過酷なリスクも​隠れていました。​​​​


(6)​​一つは、運動を​司る​領域の​ギリギリを​切除する​ため、​術後に​麻痺が​残るかもしれない​こと。​​​​​


(7)​​​そして、もう一つは手術に​よって「両目の​左半分の​視野が​欠損する」と​いう​リスクでした。​


(8)​この​子の​目から、半分の​景色が​消えてしまう…


(9)​​本人が​望む、​望まないに​関わらず、​親の​決断で​娘の​視野を​奪ってしまうのか。​その​事実は、​当時の​私の​心に、​言葉に​できない​ほど​重く、​つらくの​しかかりました。​


(10)この​「視野の​欠損」に​ついては、​​手術から​ずっと​後に​なって、​地元の主治医が​こんな​言葉を​かけてくれたのです。


(11)​​「検査できないから何とも言えないけど、元々、​目の​神経の​ところに悪い​箇所が​あったから、​実は​手術の​前から、​あまり​見えていなかった​可能性が​高いんだよ」


(12)​​その​言葉を​いただいた​時、​ようやく​私の​心の​中で、​すとんと​「落としどころ」を​作る​ことができました。​


(13)奪ってしまったのではない、​この​子が​生きやすくなる​ために​必要な​選択だったのだ、と。


(14)​​当時は​そこまでの​確信を​持てていたわけでは​ありません。


(15)​​それでも、​1回目の​脳梁離断手術の​時の​「一か​八か」と​いう​祈るような​気持ちに​比べれば、​今回は​具体的な​期待も、​背負うべきリスクも、すべて​見据えた上での​決断でした。


(16)​​だから​こそ、​不安を​抱えながらも、​前回より​少し​冷静に、​そして​前向きに、​私たちは​手術室へと​向かう​ことが​できたのです。​脳梁離断手術から約1年後のことでした。


(17)​​プロフィール 患児年齢:13歳(現在) 診断名:ウエスト症候群 医療的ケア:なし 服用中のお薬:オスポロット ガバペン


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